初めましての方は初めまして、
お久しぶりの方はお久しぶりです。
HLKT工房(へりくつこうぼう)という名義でカードゲーム、ボードゲームを作らせていただいております。天空 薙と申します、以後お見知りおきを。
この記事は「Board Game Design Advent Calendar 2018」23日目の記事となります。
この記事では、ゲームマーケット2018秋に製作した、拙作「デコピンスペースクラフト」の製作について話そうと思います。
ゲームのルールはコチラをご覧ください。(1人用、2人用のゲームルールは現在製作中です)
今回は、ゲームルールをどのように決めて言ったかという話ではなく、
初めてのテストプレイから1ヶ月でゲームをリリースしようとするとどういう地獄が待っているかについての体験談となります。
この記事を見ている皆様の反面教師になれば幸いと思います。
製作日記
10/17
とりあえず、原型のテストプレイ
HLKT工房のメンバーで軽く回してみる。
やりたいことは理解できるが、テンポと処理が煩雑だったので、ルール的にそこを改善しようという話になりました。
10/25
約1ヶ月前
ディアシュピールで第2、4木曜日に開催されているテストプレイ会に参加させていただき、テストプレイを行いました。
(前回のテストプレイからガラッとルールが変わりました)
メインアイデアの「デコピンでコマを動かす」要素に関しては、評価は上々なものの、行き先が1箇所に決まってしまうルールだったので、そこの選択肢があるとジレンマがいい感じに生まれるのではないかという話になりました。
写真はテストプレイの様子
11/7
木製キューブの色ぬりを始めました。
以前大量に購入した、未塗装のキューブが大量にあったので、それを4色に塗り始めました。
塗装中の光景(最初は厚紙の上にスプレー缶で着色していましたが、後に100均一で調理用のアルミ網を購入し、その上で着色しています)
注文した木製ディスクのサンプルが半分が中国からの発送から消息を途絶える。(これはAmazonで見つけたもので、もともとボドゲ用ではなかったのですが、使えそうなので今回はこのディスクになりました。)
再びはサンプルを注文して、確認してからでは間に合わない※ので、まとまった個数を発注しました。
※ディスクの到着は7日〜14日程度かかるため
11/15
シール、カードの発注作業を行いました。
今回四角のカードは名刺サイズで作成。
丸形のカードは変形カードで注文しました。
それぞれ3営業日~5営業日で作成ということで発注しました。
11/16
最初に発注した丸形のカードが間に合わないことが発覚
おのれ勤労感謝の日(11/23が祝日なので、作業終了が翌月曜日の11/26になるのに前日は気がつきませんでした。)
11/17
箱の試作を行う。
(厚紙に関しては、コチラも以前作成したゲームで注文したときのストックがあったので、それを仕様、展開図は1からおこしました。)
ふたのほうに線が残っているのは、計算間違いで引いてしまった線です(汗)
それと、とりあえず大きさの近いものを入れて、容量が足りるかを確認
そして、箱の切り出しを行う
コチラはカッティングプロッターという機械で、インクジェットプリンターのヘッド部分がカッターになっている感じの機械です。
印刷用紙のセット時に小さくない誤差が出てしまうため、印刷済みの紙を切るのにはいまいち向いてないです…(廉価版の機械なのでそこは仕方がない部分がありますが…)
そして、ディスクが届いて、速攻で着色
この時期は空気が乾燥しているという意味では塗装に向いているのですが、フル換気で寒いのが辛いです(苦笑)
11/18
ディアシュピールさんで新作お披露目会!
問題はカードが間に合ってなくて全部試作カードだったことですかね…
11/19-22
家に帰っては箱の切り出しを繰り返す。
あとは着色したキューブとディスクを必要個数ずつ袋詰めしてました。
11/23
引き続き、箱の切り出しとキューブの小分けを行う。
先に届いた角丸していないカードの角丸を行う。
しかし、今日が祝日でよかった!
この一日がなければ死んでいた!ありがとう勤労感謝!!
(大いなる手のひら返し)
11/24
全てのカードとシールが届く!
切り出した箱を組み立てて、シールを貼ると箱の完成!
説明書の文面を作成して、何人かに読んでもらいながら、箱詰めを続ける。
そして、あとはひたすら体力勝負!
11/25 深夜2時
説明書の文面を完成しました。
説明書の印刷のため、Kinko’s秋葉原店へ突撃!
24時間営業ってすばらしいですね!
11/25 深夜6時半
世が空けたころ、箱詰めが終わる…
完成の喜びを感じる間もなく、荷詰めを行う…
この辺になると、すでに頭は働いておらず、前日に出しておいたものをひたすら詰め込むだけの簡単な作業でした。
11/25 午前11時
ゲームマーケット開始!
手伝いを依頼していた友人が寝坊
一人でやることに…(午後2時くらいにやっと合流しました)
お隣の758ゲームスさん本当にご迷惑をおかけしましたOTZ
11/26
翌日そこには自室で死んだように眠る天空 薙の姿が…
ということで、極限までがんばった分、徹夜明けは反動がひどいのは辛いですね…
もうこんなことはしたくないと思いつつまたやるんだろうなーと思ってしました。
反省
ということで、10/17に作成を開始したゲームを11/25のゲームマーケット2018秋に間に合わせたわけですが、以下の点が間に合ってなかったのもとても反省すべきです。
- 1,2人用のルール作成
- ゲームの宣伝
- 委託販売の依頼
さらに言うと箱を作るコストが高すぎて、量産が難しいため、箱のリデザインを検討中です。
ゲームマーケット大阪まで余裕があるので、それまでに何とか仕様と思います!
ということで、今回は「締め切りに絞め殺された」話ということで、1ヶ月ちょっとで1つのゲームを作り上げた話をしました。
いろいろ足りていない部分も含めての突貫工事になるのは必死なのと、別に半年後に伸ばしてその分しっかり宣伝やクオリティアップにつなげたほうがいいよねって言うところは言わずもがななので、本当にお勧めしません。
が、どうしてもこの部分を短時間で作らなければならないなどがありましたら、今回の経験も含めて役に立つこともあるかもしれませんので、ご相談いただけたらと思います!
ということで、この記事は「Board Game Design Advent Calendar 2018」23日目の記事でした。
明日は「ゲームエンジンについて」と題してspieltei2さんが記事を書いてくださるそうです。
よろしくお願いします!