【日付誤記載のお詫び】
天岩庵アライアンス合同誌“Do It Themselves”に寄稿予定で間に合わなかった本稿ですが、“Do It Themselves”ですが、2023年12月9日掲載予定と記載のところ、2024年12月9日となっておりました。
心よりお詫び申し上げます。
【2024.5.6追記】
2023年内の予定といっていましたが、いろいろ記載やっと記載しました。
前回の内容
こちらの文章2023年12月9日に間に合わなかったため、年内目標で記載させていただく予定です。
記載時のお知らせはXなどでお知らせしますので、
ぜひフォローください。
【本文】
初めましての方は初めまして。
お久しぶりですの方はお久しぶりです。
HLKT工房の天空 薙と申します。
この記事は天岩庵アライアンス合同誌“Do It Themselves”に寄稿予定で間に合わなかった原稿になります。
この記事では、即売会における販売モデルとして、単純な数式を元に頒布数の想定値を計算し、作品が複数の場合どうなるかを考察いたします。
もちろん数字に関してはかなり適当なものになり、現実には即しておりませんが、一つの指標にはなるかと思いますので参考になればと思います。
単純なゲーム販売数モデル
販売数のモデルということで、購入するきっかけ別で2つに分けるところから始めてみようと思います。
イベントでのゲーム販売数 = イベント外で購入を決めた数(α)+会場で説明を聞いて購入した人数(β)
今回、同時販売に関しての考察をするため、主にβの方を掘り下げていこうと思います。
なので、以下の過程に基づいてβの理論値を計算してみようと思います。
■理論値計算のための仮定
理論値計算のために、下記のような条件を置きます。
いささか現実味のない条件ではありますが、今回は作品の数によってどう売れ行きが変わるかが焦点なので、それ以外の条件が計算の簡略化のため行います。
本稿では、これを販売の理想状態と定義します。
- 作品の説明のために1分間かかる
- 必ず説明は1人ずつ行う
- 説明が終わったらすぐ次の人に説明をする
- 説明2回につき1回購入される
- ゲムマ1日分(11:00~17:00の6時間=360分)ずっと説明をする
単品の販売の場合
まずは、1作品しかない場合この場合は簡単かと思います。
ひっきりなしで、説明をして販売を行います。
説明回数:360回
販売個数:180個
いささか、現実離れした数字にも感じますが、一旦これを理論値として置いて置きましょう。
2作品販売の場合
次に2作品販売の場合ですが、
販売する作品を作品①、作品②とします。
これらは両方とも同じ価格、同じくらいの売れ行きとします。
▼説明の回数に関して
説明回数に関しては、下記の3パターンが考えられますが、それぞれ同じ回数行う想定をします。
A1:作品①のみ説明を聞く(所用時間:1分)
A2:作品②のみ説明を聞く(所用時間:1分)
B:両方の作品の説明を聞く(所用時間:2分)
なので、それぞれの説明回数をa1,a2,bとすると、下記の連立方程式が成り立ちます
a1+a2+2b = 360 …① (a1,a2,bそれぞれの説明時間の合計が360分になる)
a1=a2=b …② (a1,a2,bはそれぞれ同じ回数を行う)
ざっくりと連立方程式を解きます。
b+b+2b = 360 …①を②に代入
4b= 360
b=90 …③
a1=a2=b=90 …③を②に代入
上記より、それぞれの回数は以下になります。
a1:90回
a2:90回
b:90回
▼販売数に関して
販売数に関しては、上の条件4および、同じくらいの売れ行きということを考慮し下記の割合で販売するとします
両方売れない:50%
作品①のみ売れる:16.66%(50%の1/3)
作品②のみ売れる:16.66%(50%の1/3)
両方とも売れる:16.66%(50%の1/3)
そうしますと、前の説明回数と合わせて販売個数は下記のようになります。
作品①:a1*50%+(bの作品①のみ売れた場合)*16.66%+(bの両方売れた場合)*16.66% = 75個
作品②:a2*50%+(bの作品②のみ売れた場合)*16.66%+(bの両方売れた場合)*16.66% = 75個
ということで考察
1作品の時の販売数:180個
2作品の時の販売数:75個+75個=150個
30個の差が出ることが分かりました。
この差に関しては、もう少し細かくみてみます
2作品の説明をした場合のa1,a2(どちらか片方の説明をしている場合)に関しては、1作品の時と挙動が一緒のため、差が出ているのはb(両方の作品の説明をしている場合)の90回部分が大きいかと思います。
1作品の場合は、このbの間に180回の説明を行えているため、純粋に説明回数がbに比べて90回多く、
その分45個多く販売していることになりますが、差が30個であるのは、2作品販売時に2個同時に売れるパターンの15個分多いためとなります。
ここで、もし1作品が2作品と同じ説明回数だった場合を考えてみると、
説明回数が、270回、販売個数135個
こうすると逆に15個分2作品販売時のほうが多いことになります。
ということで、ざるな計算ではありますが一旦の結論としては、下記になるかと思います。
「説明回数が一緒であれば、1作品よりも2作品並べたほうがよい」
並べた場合、2作品同時に購入された分だけ売上個数が上昇することが期待できるでしょう。
所感
ということで、長々と考えてきて最終的には当たり前じゃん?みたいな話に落ち着いてしまいましたが、まぁそういう結果が出たのも一つの成果として生暖かく見ていただければと思います。
そして、今回仮定として置いた条件は結構ザルなものが多いため、もっと詳細な条件付けや細かいパターン分け、これが3作品4作品になった場合にどういう挙動になるか?
みたいなものも計算してみても面白いかなと思いますが、それはまた別のお話で…
強引な計算が多分に含まれた理論なので真に受けず茶飲み話程度にしていただければと思います!
また、この条件は現実的にはこういう条件なのではないか?もっとこういう条件を考慮したほうがよいのではないか?などありましたら、ご意見いただいたり、ご自身で考察してみていただければと思います!(そして天空に共有いただけるとそこからまた考えが深まる可能性もあるかと思います)
そういうことで、「即売会におけるゲーム販売モデルと同時販売に関する一考察」でした!
長らくお待たせいたしまして大変申し訳ございませんでした。
こういった所感の最後は謝辞で締めくくるのがお決まりなので、
こういった面白い記事を書く機会をくださった、天岩庵アライアンスの皆様、特に「脱稿のお知らせ」なんぞふざけた記事を掲載していただき、天岩庵アライアンス合同誌“Do It Themselves”のDTPをしてくださった久遠堂様にはこの場を借りてお礼を申し上げます。
また、なんだかんだここまで長く続けられたのはHLKT工房のゲームをプレイしてくださっている皆様のおかげと考えておりますので、深い深いお礼とついでに今後のご愛顧もよろしくお願いできたらと思います。
あまり真面目なノリも肩がこるのでこの辺で!
またどこかでお会いしましょう!
天空 薙でしたーノシ