HELIKUTU KOBO

へりくつ工房はカードゲームを作ったり、 そうでもないものを作ったりしています

そろそろUnstableの話でもしよう…

こんばんわー天空 薙ですー

最近毎日委託の話をしている気がして、そろそろ他の話をしたくなったので、先週土曜日にやった「マジック・ザ・ギャザリング」(以下、マジック)の話でもしようかと思います。

知り合いには結構TCGが好きな人がいまして、特にマジックの愛好家は少なくありません。
マジックの新しいブースターパックが出るたびに遊ぼうとお誘いがくるわけです。
がっつりマジックをやっている人と年にかぞえるほどしかプレイしない人間では本来、カード資産で圧倒的な差があって勝負になりません。
しかし、未開封パックから出たカードのみ(正確にはそれに加えて、基本土地と呼ばれるマジックには欠かせない基本的なカード)を使って、
その場でデッキを構築する「リミテッド」と呼ばれるフォーマットのルールがあり、それで遊ぶ限りは本来もっているカード資産は関係なくなります。

この「リミテッド」と呼ばれるフォーマットにも幾つかの種類があって、今回やったのは3パックを使う「ブースタードラフト」と6パックを使う「6パックシールド」と呼ばれる二種類を1回ずつ行いました。

まぁ使ったパックは主催者持ちで、出たカードも主催者のものというルールでやっています。
なので、場所代だけで楽しく遊ばせていただきました(笑

というのが、いつもやっているマジックの話なのですが、問題は、今回使用したパックが曲者なのです。

「Unstable」

マジック黎明期に存在したジョークセットの最新作
マジックにおけるジョークセットは”銀枠”と呼ばれ、そのひどい効果からジョークや理論値計算の時の裏技としてよく用いられてきた(ものすごい高いマナコストを持つクリーチャーやものすごい長い名前のクリーチャー、逆に名前のないクリーチャーなんかもいた)

以下がMTG Wikiの概要の冒頭を抜粋

10余年の沈黙を破って発表された『アン』・シリーズ第3弾。
近年の特殊セットと同じようにブースター・ドラフトで遊べるよう調整されている。そのためか、これまでのアン・シリーズと比べると立ちながらゲームをしたり、何かを食べ続けたりといったマジック以外の行動を求めたりするカードは少なく、定番効果にからくりや6面ダイスのオマケがついたカードも多く収録されている。全体的に黒枠に近い雰囲気が漂っており、黒枠カードの同型再版すらも収録されている。だが油断すると他人のカードを平然と手札に加えたり、チームメイトが増えたり、他のプレイヤーのゲームにクリーチャーを乱入させたり、忠誠度能力をウェブで参照するプレインズウォーカーがいたりと破天荒さは健在。

ちなみに、今回伝えたかったことはだいたい上の概要で説明されちゃってます(笑)
他にも、いきなり隣の人(対戦相手ではない)に「リスは好きかい?」と聞いてみたり、ハイタッチしたり、ゲームとは関係なかった未開封パックを開け始めたりします。

あれ?と思った方は正常です。
そう、使っていない未開封パックを開け始めるのです。
3パックや6パックで作ったデッキというルールなのに、いきなり4パック(または7パック目)のカードがゲーム中に出てきます。

さらには、概要にもある通り、Webページを参照するカードまである始末…ちなみに そのWebサイトはこちら
無電源ゲームとは一体なんだったのだろうか!?

一番衝撃きだったのは、このカード

〈大会常連、スパイク/Spike, Tournament Grinder〉
{2}{B/P}{B/P}
伝説のクリーチャー ― 人間・ゲーマー
1/1
({B/P}は{B}か2点のライフで支払うことができる。)
{B/P}{B/P}{B/P}{B/P}:ゲームの外部から、あなたが所有していて構築フォーマットで禁止または制限されているカード1枚を選び、それを公開し、それをあなたの手札に入れる。
// 「ちょっと待って ― それにスタックで」

この記事の冒頭で、

しかし、未開封パックから出たカードのみ(正確にはそれに加えて、基本土地と呼ばれるマジックには欠かせない基本的なカード)を使って、
その場でデッキを構築する「リミテッド」と呼ばれるフォーマットのルールがあり、それで遊ぶ限りは本来もっているカード資産は関係なくなります。

と言いましたが、あれは嘘でしたOTZ
ちなみにこの日1枚も自分のカードを持ってきていない自分には絶対に使いこなせないカードでした…

ちなみにこのスパイクさん、実在の人物といわけではなく、よくMTGの開発陣が語る空想上のプレイヤーです。
他にも何人かいるのですが、MTGをプレイする典型的な人種の一つです(笑
カジュアルプレイヤー(勝利よりも、自分のスタイルでプレイするプレイヤー)の典型として、パワー大好きTimmy・コンボ師Johnnyという二人と
それに対して、トーナメントプレイヤー(勝利に喜びを見出し、大会などで好成績を目指すプレイヤー)としてSpikeがいます。
そのSpikeですが、上の二人は既に以前カード化されており、とうとう本命、現代日本ネット用語でいうなら、MTGガチ勢のSpike先輩の登場となったわけです。
でもごめんな、Spike先輩、自分バリバリのカジュアルプレイヤーなんです(汗

そんな感じでおかしなカードが満載の「Unstable」を満喫いたしました。

少しでも興味わいた方がいれば、こちらに日本語訳カード一覧のリンクを置いておくので、参照してください。

あと、よく分からないけど、
「『Unstable』 よくある質問とそうでもない質問とめったにないだろうけど一応答えておく質問集」
というのも公式から出ているので、そちらも参照すると楽しい気分になれますよ!

ということで、MTGのジョークセットで遊んだわけですが、
通常のMTGではない何かなのが伝わったならこの記事を書いた意味があると思います。
まぁなんだかんだで(ぶっ飛んだところで)バランスが取れており、
笑いながらプレイできたので、これはこれで数年に一度ならありかなと思いました。

これでMTGに興味を持った方は是非普通のところからの入門をお勧めします!
近くのカードショップなどで大会などやっていますし、おそらく扱っているShopさんでは小さな公式大会は毎週のように行われていると思います。
基本的なルールさえわかれば、細かいところはそのShopで遊んでいる店員さん(や親切な常連さん)が教えてくれると思いますので、
是非是非気が向いたら行ってみましょう!

このぶっ飛んだところで面白く作れるのはやっぱりすげぇなぁと関心しきりだった天空 薙でしたー
おやすみなさいー