この記事は『Trick-taking games Advent Calendar 2022』12日目の記事です。
初めましての方は初めて、お久しぶりの方はお久しぶりです。
HLKT工房の天空 薙と申します。以後お見知りおきを
この記事では、HLKT工房のゲームマーケット2022秋新作『筋肉(マッスル)テイキング』のデザインノート的なものになります。
”的なもの”としたのは、これぞデザインノートというものをあんまり理解していないので、なんか違うなぁという記事になってもご了承ください。
さっそく『筋肉(マッスル)テイキング!!』の紹介!
どんなゲームかという話ですが、「ボド速」さんが概要動画を作成してくださったので、そちらを見ていただくのが早いかと思います!
文字ベースで説明するのであれば、2つのフェイズに分かれているトリックテイキングゲームで、オープン形式のドラフトで手札を作る「トレーニングフェイズ」と「レーンフォロー※」「マストフォロー」ルールでトリテを行う「コンテストフェイズ」になります。
カードは数字とボディビルのポーズで構成されており、トランプのスートに当たる部分がポーズになっています。
トリテ部分では、フォローできた札の中で基本的に数字の大きいほうが勝ちます。(ただし、フォローできている10と1の札がある場合は1が勝ちます)
勝ったプレイヤーはお題として場にでたカードと各プレイヤーが出したカードを得点として獲得します。
誰もフォローできなかった場合は、場に出ているカードは誰も獲得できません。
得点は、ポーズ(スート)毎に1枚2~4点となっており、1は特別に1枚5点となります。
※レーンフォローは、トリテ開始時にレーン上にフォロー札が提示されており、それに従ってフォローしていく形式を指します。
■そもそもなんで作ったのか?
<テーマの決定>
よく、なんでこうなったんですか?と聞かれるんですが、一言で言うなら「ボディビル大会ってマストフォローだよね!」と思ったからです。
あ、ちょっとまって!!ちゃんと説明するので、閉じないで!!!
ここに関しては、マストフォロー(最初のプレイヤーに合わせて同じ動き)をするものってないかなと考えていた時に、ふとボディビルの大会ってコールに合わせてポーズ取るなぁと気がつきまして、これってマストフォローのゲームになるんじゃないかな??となりました。
実際、コールされたポーズに合わせてそれぞれのプレイヤーがポーズカード出すのおもしろそうだよね!とはなったのもあり、方針は決まりました。
ちなみに、ボディビル大会を調べたら、ボディビル大会は指定ポーズが8種か9種ほどあるらしいのですが、その中でも比較審査(予選などの審査の中で甲乙つけがたく、次の審査に進む選手を選定するために改めてポーズをとってもらうフェイズ)でとる4ポーズというのがあり、それを題材としました。
<メインメカニクスの決定>
ボディビル大会にするなら、プレイヤーは事前にポーズ順(大会のプログラム)を知っていないとおかしくない?ということで、フォローするスートの順番が明示されている「レーンフォロー」形式がよさそうだとなりました。
余談になりますが、この「レーンフォロー」の名づけ親の符亀さんがゲムマ秋の時に『筋肉(マッスル)テイキング』の記事を書いてくれたので、良かったらそちらも見てください!
大分熱の入った記事を作成してくださった符亀さんにはこの場を借りてお礼申し上げます。
<テーマに合わせた調整>
マストフォロー→ボディビル大会→レーンフォローが決まった時点でドラフトを組み込むのは自分の中では、結構自然な流れとして出てきました。
「大会に出るんだから、それに向けてトレーニングするよね!」ということで、大会(トリテ)に向けて、勝つための選択(手札を構成する)をプレイヤーが行う要素が欲しいよねとなりました。
そうしたときに手札をドラフトするのが分かりやすく良いだろうなぁということで、大分スッと決まりました。
その中で、レーンフォローというシステム上、
「最初にレーンを形成するとドラフトのカードが少なくなり、結果的に選択肢が少ない。」
「ドラフトの余り札でレーンを形成すると、そもそも何を取るべきか分からない。」
と言う状態になってしまいました。
それの解決策が、
「レーンを形成しつつ、ドラフトも同時に進行する」
ということなので、その場合「手札にそれぞれのプレイヤーが持って選ぶ形式」よりも「場に並ぶカードを取っていくオープンドラフト形式」の方が相性が良いなとなりました。
そんなわけでマストフォロー、ボディビル大会、レーンフォロー、オープンドラフトのマッチョなトリテが出来上がりました。
ちなみに手札を全てドラフトするとプレイヤー負荷が重く、あまりにもだったため余り勝敗に関わらない弱いカードはランダムにして、強いカードのみドラフトすることで、ドラフトの内容を濃くしました
※こちらはテストプレイ会で符亀さんにやってもらった時の発案です、重ね重ねありがとうございます!!
■そしてイラスト…イラスト?
システムはさっくり決まったのですが、それに合わせてイラスト!となったのですが、あいにく知り合いにマッチョを描ける絵師様がおらず、1年ほど探し回っておりました。
(去年の秋前にアークライト様より「そこまで絞るには眠れない夜もあっただろう」が発売されたこともあり、少し時期をずらそうという意図もありました)
最終的に知り合いのつてもなく、ダメ元でもともとファンだった「瞬く」さんにメールを送って依頼しましたら、なんと作成していただくことになりめちゃくちゃありがたかったです。
そして完成したのがこの4人のマッチョです!
ということで、素晴らしいマッチョを描いていただき完成したのがこの筋肉(マッスル)テイキングです!
圧が、圧が強い!!
こちらに説明書も上がっているので、ルールが気になる方はぜひそちらもご覧ください!
■最後に宣伝!
ということで長々とお付き合いいただきありがとうございました。
そんな感じの考えで『筋肉(マッスル)テイキング』を作りました!ということをつらつらと書かせていただきました。
もちろん途中途中でいろんな方にテストプレイをしていただき、たくさんのご意見を頂き、現在の形になりました。
この場をお借りして感謝申し上げます。
ということで、最後に宣伝させてください!
本日紹介した『筋肉(マッスル)テイキング』ですが、全国のイエローサブマリン様をはじめとして、浜松のマスターズギルド様などで委託販売しておりますので、店頭で見かけましたら是非お手に取ってくださればと思います。
また、ボドゲーマ様、コノス様で通販しておりますので店頭まではいけないなぁという方はそちらもご検討ください!
ということで、マッチョなトリックテイキングを作った話でした!
ここまでお付き合いいただきありがとうございました。
明日の『Trick-taking games Advent Calendar 2022』はいちょーさんの記事になります!
お楽しみに!!